酒造好適米の特性って知ってる?
食べる米とどこが違う?
酒造りに適した米・酒造好適米
我々が普段食べている食用米は、酒造りにおいて一般米と呼ばれている。
米にはデンプン質のほか、タンパク質や脂質が含まれている。
食べる場合には、タンパク質や脂質があるので旨味を感じられるのだが、酒造りの場合はこれらが多すぎると雑味の原因になってしまう。
そのため酒造りでは、精米という工程で表面を磨き、タンパク質や脂質を取り除く作業が行われている。この精米をはじめ、酒造りのさまざまな工程において扱いやすく、美味しい日本酒になるように品種改良された特別な米が酒造好適米なのです。
一般米と比較して酒造好適米は、6つの特性がある!!
①米粒が大きい
②心白が大きい
③タンパク質が少ない
④吸収性が良い
⑤糖化性が良い
⑥醪に溶けやすい
6つの特性がある。
6つの中の2つ目の心白とは米の中央に白く見えるデンプン質の組織が粗い部分のこと。
米粒を光に透かしてみると、酒造好適米は中心部に心白が白く見えるが、一般米にはほとんどないんです。
酒造好適米の代表格は「山田錦」。次いで「五百万石」、「美山錦」、「雄町」などがあり、「強力」や「渡船」など、幻になっていた品種を復活させたものもある。
酒造好適米の生育には、日照がよく、昼夜の寒暖差が大きい土地が適している。
例えば、「山田錦」は兵庫県三木市、加東市付近が適地の代表格と言われている。
米の種類によっては山間部の棚田がよいとされ、こうなってくると農耕具が入らず作業効率は極端に低下し、当然収穫量も少ない。さらに酒造好適米は稲穂の背丈が非常に高く、収穫時期
が一般米よりも遅いため、台風による倒伏の被害に遭いやすい。
農家の人にとってはやっかいな品種でもある。そのため一般米よりも高値で取引されているものもあるのだ。
最近では地元の米を使った酒造りが盛んで、各地の気候風地にあった米の開発も進んでいるそうです。
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